健康な畑

健康的な栄養価の高い野菜は健康な畑でないと育たないと思うのです。

では健康的な畑とは?

それは自然の生態系バランスが保たれている環境。簡単に言うと人為的な手が入っていない自然の法則によってつくられた環境と言えると思います。

農業は基本的に人間の都合のみで作物を栽培すんですよね。人間が必要とする作物を必要な量をつくろうとする。それって自然生態系の目線でみるととても不自然なことなんですよね。自然の生態系は色々な種類の植物とか虫とか動物とかが複雑に関係してバランスがとれているから、人間が特定の植物だけを育てようとすると自然はバランスを取ろうとして虫とかが発生する。必要だから虫とか雑草とかが発生していると思んです。

でも人が生きていくためには野菜を栽培して食べていくことも必要な訳で、どれだけ自然環境と共存できるかがとても大事なことではないかと思う。野菜を栽培していて虫によってやっと出てきた小さな芽が一夜にして全滅した時などはどうすればこの虫を駆除できるかって考えてしまいますが、実は必要な理由があった虫が食べたって考えもできるかなって思います。自然界の法則とか、バランスとか。

どうやれば、自然環境と共存可能な農業ができるのか? 今思うことは生態系バランスのとれた山の環境に近い畑で野菜を育てればよいのではないかと。そうすれば、完全とは言えずとも人間が必要とする野菜も生態系バランス許容内で健康に育つことができると。結果として農薬とか肥料とかも不要になる。

こんな思いもあり、保有してる竹山(30年以上 竹山のまま)の一部を使って4種類の野菜を栽培してみています。もちろん農薬なし、肥料なしで。

もし、虫や病気の被害なく健康に育てば目指すべき畑のモデルが見えてくる可能性があります。

Farm Samの畑では、炭素循環農法の考え方をベースに畑の環境をつくっています。炭素比率の高い有機資材(木材・竹のチップやきのこ栽培後の廃菌床など)を畑に入れています。その結果かどうかは不明ですが、先日多くきのこが自然に顔を見せました。まさに山の環境に近づいてきているのかなと感じています。しかし虫の被害とは日々戦っているので、まだまだ山の環境には届いていないなと思います。

簡単に答えは出ませんが、時間を掛けて健康な畑をつくって、健康な野菜達に育ってもらいたい。そう願いながら日々畑に立っています。